療育手帳の取り方と判定基準【A判定・B判定の違いを実体験で解説】
「療育手帳って、どうやって取るの?」
長男の障害が分かったとき、最初に思ったのがこれでした。
手帳があると支援が受けやすくなると聞いたけど、どこに行けばいいのか、何を持っていけばいいのか、まったく分からなかったんです。
この記事では、療育手帳の取り方・申請手順・A判定とB判定の違いを、実際に取得した経験をもとに解説します。
療育手帳とは
療育手帳は、知的障害のある方が取得できる福祉手帳です。
身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳とは別の手帳で、知的障害に特化しています。
手帳を持つことで、手当の受給・税の軽減・交通機関の割引など、さまざまな支援につながります。
名称は自治体によって異なります。「愛の手帳」(東京都)、「みどりの手帳」(埼玉県)などと呼ばれることもありますが、同じ制度です。
対象者
知的機能に障害があり、日常生活に支障がある方が対象です。
年齢制限はなく、子どもから大人まで取得できます。
発達障害(自閉症スペクトラム・ADHDなど)でも、知的障害を伴う場合は対象になります。
A判定・B判定の基準
療育手帳の等級は、知的障害の程度によってA(重度)とB(中軽度)に区分されます。
| 等級 | 程度 | 目安 |
|---|---|---|
| A(重度) | 重度の知的障害 | IQ概ね35以下、または日常生活に常時介護が必要な状態 |
| B(中度・軽度) | 中度〜軽度の知的障害 | IQ概ね36〜75程度 |
自治体によってはA1・A2・B1・B2のように細分化されていることもあります。
等級は児童相談所(または知的障害者更生相談所)の専門判定員が決定します。 保護者の申告だけで決まるわけではなく、面接・知能検査・生活状況の聞き取りをもとに総合的に判断されます。
申請から取得までの流れ
① 市区町村の窓口に申請
まずお住まいの市区町村の障害福祉課に行って、申請書を提出します。
持ち物の目安:
- 申請書(窓口でもらえる)
- 写真(縦4cm×横3cm程度)
- マイナンバーカード or 通知カード
- 印鑑
医師の診断書は不要な場合がほとんどです(判定は児童相談所が行うため)。ただし自治体によって異なるので、事前に確認を。
② 児童相談所で判定
申請後、児童相談所(18歳未満の場合)または知的障害者更生相談所(18歳以上) から連絡が来て、判定の日程を調整します。
判定当日の流れ:
- 知能検査(田中ビネー式・WISC-Ⅴなど)
- 生活状況の聞き取り
- 専門判定員による面接
子どもが小さい場合や、検査への協力が難しい場合でも、生活状況の聞き取りをもとに判定してもらえます。
当日はドキドキでした。
受付を済ませると、先生と看護師さんがいる部屋に通されて、先生が優しく話しかけながら診断がスタート。お絵描きをしたり、置いてあるおもちゃに興味を示すかどうかなど、本人の自然な過ごし方を見ながら診断が進んでいきました。
「検査」と聞くと身構えてしまいますが、子どもがリラックスできるような雰囲気で、親としても少し安心できました😊
③ 手帳の交付
判定結果が出たら、市区町村から通知が来て手帳が交付されます。
申請から交付まで、おおよそ1〜2ヶ月程度かかることが多いです。
取得後に使える主な支援
療育手帳を持つと、次のような支援・割引が受けられます。
| 支援・割引の種類 | 概要 |
|---|---|
| 特別児童扶養手当 | 月額37,830〜56,800円(等級・所得による) |
| 障害児福祉手当 | 月額16,100円(重度の場合) |
| 医療費助成 | 多くの自治体で自己負担が大幅軽減 |
| 鉄道・バスの割引 | 本人+介護者1名が半額になる路線が多い |
| NHK受信料の免除 | A判定(重度)の場合、全額免除 |
| 税の控除 | 所得税・住民税の障害者控除 |
| 駐車禁止除外指定車 | 重度の場合、申請で駐車禁止の除外指定が受けられる |
A判定(重度)はB判定(中軽度)より受けられる支援の幅が広くなります。
手当の詳しい金額・所得制限については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
→ 特別児童扶養手当など障害児の手当・支援まとめ【2025年度版】
更新について
療育手帳には有効期限があります。
子どもの場合、2〜3年ごとに更新が必要です。成長によって知的機能が変化することがあるため、更新のたびに再判定が行われます。
等級が変わることもありますが、それが実態の正確な反映です。変化を恐れずに受け止めてください。
まとめ
- 療育手帳は知的障害のある子どもが取得できる福祉手帳
- 申請先は市区町村の障害福祉課
- 等級(A・B)は児童相談所の判定で決まる
- 取得後は手当・医療費助成・各種割引など幅広い支援につながる
「うちの子が対象になるか分からない」と感じたら、まず市役所に相談することをおすすめします。窓口で話すだけで、次のステップが見えてきます。
制度を知っているかどうかで、受けられる支援が大きく変わります。
金額・制度の詳細は2025年度(令和7年度)時点の情報です。制度改定により変更になる場合があります。詳細はお住まいの市区町村窓口でご確認ください。