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特別児童扶養手当の所得制限は撤廃される?児童手当との違いと仕組みを解説


結論から先に

先に、この記事で一番伝えたいことを書きます。

  • 障害児向けの手当(特別児童扶養手当・障害児福祉手当)には、今も所得制限があります
  • 一方で、児童手当や高校無償化は、所得制限が撤廃されました
  • でも、「所得は年収とは違う」「誰の所得を見るか」といった仕組みを知っておけば、勘違いや損を避けられます
  • 今後どう整理されていくかは、当事者として静かに見守りたいと思っています

「うちは共働きだから、どうせもらえないでしょ」と諦めていませんか?

実はそこに、知らないと損する落とし穴があります。順番に、わかりやすく整理していきます😊

⚠️ この記事は制度の「仕組み」を一般的に解説するものです。具体的な所得制限額は制度・自治体・世帯構成によって違います。最終的にはお住まいの市区町村の窓口で確認してください。


なぜ障害児の手当だけ、所得制限が残っているのか

まず、最近の流れを整理します。

子育て世帯向けの支援は、ここ数年で**「所得制限をなくす」方向**に進みました。

  • 児童手当:2024年10月から所得制限が撤廃(高校生年代まで対象拡大)
  • 高校無償化:公立は2025年、私立も2026年度から所得制限が撤廃

つまり、一般の子育て支援は「世帯年収にかかわらず、みんな一律に」という形になってきています。

ところが、障害児向けの手当——特別児童扶養手当と障害児福祉手当には、今も所得制限が残ったままです。しかも限度額は据え置きなので、物価が上がるなかで実質的にはむしろ厳しくなっています。

「子育て支援は一律になったのに、なぜ障害児の手当だけ?」——ここが、当事者の間でよく話題になるポイントです。

この記事では、その是非を論じるのではなく、まず「今ある仕組みを正しく知る」ことに集中します。知っていれば、落ち着いて対応できるからです。


知っておきたい、5つの仕組み

ここが記事の本題です。所得制限で損や勘違いをしないために、最低限おさえておきたい5つを挙げます。

① 「所得」は「年収」ではない

これが一番の誤解ポイントです。

  • 年収=額面のお給料(ボーナス込みの総額)
  • 所得=年収から給与所得控除などを引いた後の金額

イメージは、年収が「定価」、所得が「割引後の値段」。所得制限は、この割引後の所得で判定します。

だから「年収◯◯万円でアウト」という話は、ざっくりの目安にすぎません。「年収が高いから、どうせ無理」と勝手に諦めるのは早いんです。

② 「誰の所得を見るか」で結果が変わる

特別児童扶養手当や障害児福祉手当は、本人(受給者)だけでなく、配偶者や同居の扶養義務者(祖父母など)の所得も見ます

ここから、いわゆる「壁」が生まれます。

  • 共働きで2人とも稼ぐと、合算で引っかかることがある
  • 同居しているおじいちゃんの所得で、対象外になることもある

「うちは大丈夫だと思っていたら、同居家族の所得で切られた」——これは知らないと本当に驚きます。

そして大事なのが、「申請する本人」と「配偶者・扶養義務者」では、限度額のラインが違うことです。特別児童扶養手当の所得制限限度額(全国共通)はこうなっています。

【申請する本人(受給者)の限度額】

扶養親族の数所得の限度額
0人4,596,000円
1人4,976,000円
2人5,356,000円

【配偶者・扶養義務者(同居の祖父母など)の限度額】

扶養親族の数所得の限度額
0人6,287,000円
1人6,536,000円
2人6,749,000円

ポイントは、申請する本人のラインは低め、配偶者や同居家族のラインは高めに設定されていること。そして、本人・配偶者・扶養義務者のうち、誰か1人でも自分のラインを超えると、手当は支給されません

⚠️ これは「所得」の金額です(年収ではありません)。また限度額は改定される場合があるので、最新の数字はお住まいの自治体で確認してください。

③ 「ゼロか、もらえるか」の判定(特児は基本2択)

①でも書いたとおり、判定は「所得」で見ます。そして特別児童扶養手当・障害児福祉手当は、②の限度額を超えると不支給、超えなければ支給という、基本的に2択の仕組みです。

※ひとり親向けの「児童扶養手当」のように、所得に応じて少しずつ減る”一部支給”の仕組みもありますが、それは別の手当の話です。特児・障害児福祉手当を混同しないよう注意してください。

だからこそ、「自分の所得が、自分のラインを超えているか/いないか」を正確に知ることが大事になります。

④ 判定は「毎年8月」にやり直される

所得は前年の所得で判定され、毎年8月に「現況届」を出して見直しされます(8月分〜翌年7月分が1サイクル)。

だから「去年は満額だったのに、今年は減った(または増えた)」が普通に起こります。現況届を出し忘れると、それだけで支給が止まるので要注意です。

⑤ 扶養家族が多いほど、ラインは上がる

所得制限の限度額は、固定ではありません。扶養している家族が多いほど、限度額が加算(緩和)されます。

たとえば、19歳未満の扶養親族1人につき限度額に加算がある、といった仕組みです。「子どもが多い家庭ほど不利」にならないよう調整されているわけですね。


具体例:共働き・子ども1人の家庭で見てみる

数字だけだとピンと来ないので、よくあるケースで考えてみます。

例:夫婦共働き・障害のある子ども1人。お父さんが申請する場合

このとき見られるのは、こうです(扶養親族が子ども1人=扶養1人で考えます)。

誰の所得を見る?所得のライン超えると
お父さん(申請する本人)497.6万円アウト
お母さん(配偶者)653.6万円アウト

どちらか一方でも自分のラインを超えたら、手当はもらえません。

ここで「所得497.6万円って、年収だといくら?」が気になりますよね。ざっくりの目安ですが、所得497.6万円は年収にすると約720万円前後です(控除によって変わります)。

つまり——

  • お父さんの年収が約720万円を超えそう → お父さんの所得でアウトの可能性
  • でもお母さんは、年収がもっと高くてもライン(所得653.6万円=年収約880万円前後)に余裕がある

「共働きだから即ダメ」ではなく、“誰が・いくら”で決まるんです。だから、年収だけで諦めず、まず確認する価値があります。

⚠️ 年収から所得への換算は、給与所得控除や障害者控除などで人によって変わります。上の年収はあくまで”ざっくりの目安”です。正確には源泉徴収票の数字をもとに、自治体の窓口で確認してください。


だから、当事者・家族はどうすればいい?

仕組みがわかったら、やることはシンプルです。

  • 「年収が高いから無理」と自己判断しない。所得(割引後)で見るので、まずは申請・確認してみる
  • 自分の世帯の限度額を、自治体の窓口で確認する(扶養人数で変わるため、ネットの一般情報だけで判断しない)
  • 毎年8月の現況届を、絶対に忘れない(カレンダーに登録がおすすめ)
  • 共働きや同居の場合は、誰の所得が見られるかを確認しておく
  • 働き方を考えるときの「材料のひとつ」にする(ただし手当のためだけに働き方を縛りすぎないことも大事)

「知らずに諦める」が一番もったいない。まず仕組みを知って、落ち着いて確認する。これだけで、損も勘違いもかなり減らせます。


今後について、当事者として思うこと

最後に、未来の話を少しだけ。

子育て支援が「一律」に向かう流れのなかで、障害福祉の手当がこの先どう整理されていくのか——正直、まだ決まっていません

私は予測も、政治的な主張もするつもりはありません。ただ、当事者の親として、どういう形になっていくのかを静かに見守りたいと思っています。

ひとつだけ願うとすれば、「本当に支援が必要な家庭に、必要な支援がちゃんと届く」形であってほしい。制度がどう変わっても、その芯がブレなければいいな、と思います。


まとめ

もう一度、結論を。

  • 障害児向けの手当には、今も所得制限がある
  • でも「所得≠年収」「誰の所得を見るか(本人と配偶者でラインが違う)」「毎年8月の見直し」「扶養人数で緩和」を知っておけば、慌てない・損しない・落ち着いて選べる
  • 今後の動向は、当事者として見守っていきたい

制度は複雑ですが、知ってしまえば怖くありません。この記事が、同じ立場の方が「ちょっと気がラクになった」と思えるきっかけになれば嬉しいです🙏


参考にした公式情報(一次ソース)

この記事の数字や制度は、以下の国の公式ページをもとにしています。最新・正確な情報は必ず公式と、お住まいの自治体でご確認ください。

※所得制限限度額(受給者本人:扶養0人459.6万円/1人497.6万円、配偶者・扶養義務者:扶養0人628.7万円/1人653.6万円 など)は、複数の自治体公式ページ(例:福岡県)でも同じ数字を確認しています。


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